青く紅い日々

オリックス・バファローズと日常

新たなTRY

2013 春 宮古島

自分が若過ぎたので、練習の合間の選手にサインをお願いしてしまった。

今ではそんなことは絶対にしませんけど。

 

サインしてくれようとしましたが、

先輩選手に「今練習中なので、練習終わってからで」と

急かされて、申し訳なさそうな顔をしながら、次の練習へ。

 

こちらが本当に申し訳ないことをしたと反省しながら、

宮古島市民球場で練習を見ました。

 

全体練習終了後、その選手の方から、来てくれてサインをしていただきました。

 

その選手とは当時ルーキーの伏見寅威 捕手

嬉しさよりも、本当に驚きと興奮でいっぱいだったのを今でも覚えています。

右も左も分からない状態で、伊藤光捕手の後ろについて、

練習メニューをこなす。

プロに入って初めてのキャンプながらも、

大きな声と溌溂な姿が非常に印象的でした。

サトタツ投手(現広報)とのワンシーン。

 

ウエスタンリーグ開幕戦でプロ初安打を放つ。

それから10シーズン。

 

不遇、選手生命を脅かすほどの大怪我、リハビリ、

ほとんどが苦しい時間だったと思います。

試合に出れなくても、チームの先頭に立って、鼓舞する。

「不死身」とか「不屈」とかそういう言葉が

似合う男って男から見てもカッコよく映る。

いつしか、オリックスの精神的支柱に。

欠かすことのできない存在に。

最後に最高の仲間たちと日本の頂点に。

多くのチームメイトに慕われ、多くのファンに愛された選手。

周りへの影響力が非常にありました。

オリックスから色んな選手がFAで移籍していきましたけど、

このFA移籍が一番寂しい気がしますね。

本当にもう色々たくさんありがとうございました。

 

もがいて、耐えて、苦しんで、何度も立ち上がって、得た素晴らしい権利。

「夢追う男の物語」は故郷・北海道へ還る。

新球場で道民から愛されている伏見寅威 捕手との対戦が

今から本当に楽しみです。

北海道日本ハムでも23番を付けてくれるのが嬉しい。